== 井伏鱒二 と 荻窪風土記 と 阿佐ヶ谷文士 ==
とき・会場 | 参加者(五十音順) | 記述(注) | 備考 |
S13.3.3 阿佐ヶ谷の将棋屋 |
秋沢、石浜、小田、木山、太宰、中村、安成 | 木山日記 |
備考A |
S13.6.7 阿佐ヶ谷碁会所 |
浅見、石川、井伏、小田、亀井、木山、 佐々木、塩月、太宰、田畑、富山、中村、 平野、古谷、緑川、安成 |
木山日記 | |
S13.7.12 阿佐ヶ谷碁会所 |
浅見、井伏、尾崎、小田、木山、塩月、太宰、 田畑、中村、山崎 (ピノチオで宴会:川崎、中山が参加) |
木山日記 |
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S14.6.18 浜野修のアパート |
青柳優、浅見、井伏、亀井、上林、木山、 浜野、古谷、安成 |
上林記(1) | 備考B |
S14.12.12 青柳瑞穂宅 |
井伏、小田、上林、木山、太宰、中村、浜野 (二葉で宴会:青柳、亀井、外村が参加) |
木山日記 |
. |
S14.12.20 ? |
浜野・上林「二百番勝負」星取表に11名の四股名あり | 備考C |
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S15.1.8 井伏鱒二宅 |
井伏、小田、上林、木山、浜野 | 木山日記 | 備考D |
S15.4.14 浜野修のアパート |
青柳、井伏、大江、小田、亀井、上林、木山、 外村、中村、浜野、古谷、村上、安成、山岸 |
上林記(2) | . |
S15.11.17 ピノチオの離れ |
青柳、浅見、大草、小田、上林、 木山、田中、浜野、古谷、村上、安成 |
木山日記 | 備考E |
S15.12.6 ピノチオ |
浅見、井伏、小田、亀井、上林、木山、 太宰、田畑、坪田、外村、中谷、中村 |
木山日記 | 備考F |
S16.3.15 ピノチオ |
青柳、秋沢、浅見、井伏、小田、上林、 亀井、木山、太宰、外村、古谷、安成 |
木山日記 | . |
S16.5.6 青柳瑞穂宅 |
青柳、秋沢、井伏、小田、上林、 亀井、木山、太宰、外村、浜野 |
木山日記 | 備考G |
S16.7.16 ピノチオ |
青柳、井伏、小田、亀井、上林、木山、 太宰、田畑、外村、浜野 |
木山日記 | 備考H |
S16.7.23 ピノチオ(?) |
田畑のほかは不明 | 田畑の日記 | 備考I |
S16.8.13 ? |
木山、外村、安成 | 木山日記 | 備考J |
S16.11.17 エコー |
青柳、上林、木山、太宰、田畑、 外村、浜野、福田、山岸 |
木山日記 | 備考K |
S16.11.20 ピノチオ |
徴用(井伏、小田、中村)の送別会:20名集まる | 木山日記 | 備考L |
S17.2.5 御嶽山 |
青柳、上林、木山、太宰、浜野、林、安成 | 木山日記 | 詳細 別記 |
S18.5.20 ピノチオ |
浅見、井伏、小田、上林、田畑、坪田 外村、中村、日向等 |
田畑の日記 | 備考M |
S18.12.23 高麗神社 |
青柳、小田、上林、太宰、平野、 外村、安成 |
上林記(3) | 詳細 別記 |
(注)
「木山日記」 = 木山捷平著「酔いざめ日記」に記載がある開催日および参加者名。
「上林記(1)」 = 上林暁著「将棋盤に題す」 <文藝:S14/9>の開催日および参加者名。
「上林記(2)」 = 上林暁著「我が交遊記-二閑人将棋を指す図-」 <国民新聞:S15/6>の開催日および
参加者名。
「上林記(3)」 = 上林暁著「高麗村」 <武蔵野:S19/9>の開催日および参加者名。
備考
備考A = 関係文書に、井伏の「日記抄」、中村の「将棋随筆」 があるが、開催年月は記載なく、
参加者名も不詳である。詳しくは、別項「第1回将棋会」に記した。
井伏の直木賞受賞記念の会は、「S13.3.3」ではなく、「S13.6.7」と推察する。(私見)
「S13.7.12」は、田畑の「鳥羽家の子供」出版記念の会である。
なお、青柳(瑞)、外村の名前がないが、これらの会に参加していた可能性が高い。
日記は主に勝敗を書いているので、将棋をしない二人の名前は記入がないのだろう。
備考B = 上林は、この会を「復活第1回阿佐ヶ谷将棋会」と書いている。 この時の寄せ書きに、
安成は、「歌よみて将棋を指して居らるべき/世と思はねど/これぞ楽しき」 と書いた。
開催日の「18日」は、開催案内状(はがき)に記された日。
備考C = 「杉並文学観-井伏鱒二と阿佐ヶ谷文士」(杉並郷土博物館編)に、「浜野、上林の二百番
星取表に12/20以降の実施年月日と欄外に11名の四股名があり、全てを阿佐ヶ谷会とはし難い
が参考として掲げた。」とある。(原典には全実施年月日の記載があるが、本項では省略した。)
備考D = 将棋をする個人的な集まりで、組織としての「会」ではないが、「会」に準じて扱ってよかろう。
備考E = 日記には「青柳5勝3敗」とあるので、「青柳瑞穂」でなく、「青柳優」だろう。
もちろん、青柳瑞穂も外村も将棋抜きで参加していたかもしれない。
備考F = 「文藝懇話会」の名称で開催。将棋はなかった様子。木山以外にも、この会の記述は多い。
備考G = 日記には、「阿佐ヶ谷将棋会並びに美術講義をきく会」とある。
備考H = 日記には、「水曜会」(第1回)とある。将棋の勝敗のことは書いてない。
備考I = 田畑の日記に「ピノチオの会に出席、あまり面白からず」とある。「第2回水曜会」だろう。
備考J = 日記には、「水曜会。安成、外村氏のみ、将棋1戦1敗して帰る。」とある。会場の記載なし。
備考K = 日記には、「阿佐ヶ谷会」とある。徴用の体格検査の日。将棋はしなかった様子。
備考L = 徴用の送別会。 将棋はしなかった様子。
備考M = 田畑の日記に記述あり。坪田譲治の徴用壮行会。田畑が幹事役で、尾崎、上泉、木山、仲町、
も出席予定だった(浅見宛の開催案内書簡)が出席有無は不明。将棋はなかっただろう。